口唇裂傷、顎骨骨折
口唇裂傷
お口の中には歯があるため、転んで下顔面を受傷すると、歯で唇を切ってしまうことがあります。
唇や顔面の皮膚が切れて穴が開いている場合は、唇や皮膚を縫い合わせます。
歯や歯槽骨が動いているときは、動いている歯や骨を整復したあと、前後の歯とワイヤーと接着剤で固定します。
歯が動いたり抜けてしまっても、歯を整復固定すると、もう一度くっついて抜かずに済むこともあります。希望を捨てないでください。
もしも歯が抜けてしまったときは、きれいに洗ったりせず、よごれたままでいいので、(塩を少し入れた)水に入れて持って来てください。自分で洗ってしまうと、歯根膜がとれてしまい、骨と付かなくなるので、そのまま乾燥させなようにして、すぐに持って来てください。
やむおえず抜けた歯を指でつまむときは、根のほうを持たずに、歯冠をつまんでください。歯根膜にダメージを与えないためです。
早めに固定をすれば、抜けてしまったあなたの歯も助けることができるかもしれません。
症例1
転倒して受傷、上口唇が切れていて、歯がうごいていた。 |
上口唇を縫合糸、歯をワイヤーと接着剤で固定した。 |
※保険適用
症例2
階段から落下して受傷、下口唇とオトガイの皮膚に裂傷を認め、前歯は動いていた |
下口唇とオトガイの皮膚を縫合糸、歯をワイヤーと接着剤で固定した。 |
※保険適用
症例3
転倒して受傷、歯で下唇を噛み切っていた。 |
下口唇の傷を縫合した。 |
※保険適用
顎骨骨折
顎の骨折は、転倒、交通事故、けんか、労災事故などで顔面を強打したときに起こります。顎の骨折では腫れや痛み以外に、噛み合わせがおかしい、口が開きにくい、顔が変形している、顔を触っても感覚が鈍い、物が二重に見えるなどの症状が起こります。
治療方法
受傷直後は腫れも強く、問診と触診のみでは診断が困難なこともあり、診断を確定するためにはレントゲン撮影が必須になります。ズレた骨をもとに戻し固定する整復治療を行います。ズレがひどい場合は、観血的手術を行い、金属のプレートで固定します。
顎骨骨折の場合は、安静を保つために一定期間(約1ヶ月)口を開けないようにすることが必要です。口を開けさせないように上下の歯を金属ワイヤーで縛り、顎間固定を行います。この期間は噛むことができず、食事は流動食となります。
治療の目的
顎骨骨折の治療の目的は、不快な症状を改善することですが、その中でもっとも重要なのが「噛み合わせの回復」です。噛み合わせとは上下の歯がきちんと噛み合うことです。上下の歯の位置関係を指標として折れた骨の位置を調整します。噛み合わせの指標となるべき歯がない場合には、骨折前の噛み合わせの再現が困難となりますが義歯を用いて回復できます。
下顎骨骨折
外傷により下顎角部と下顎骨体部を骨折した。
右下の智歯を抜歯。2つのチタンミニプレートで下顎骨骨折2箇所を固定した。
頬骨骨折
休日に、右の顔面を強くうって口が開かなくなり、救急外来を受診した。 「骨は折れていない」と医師より説明を受けたが、口が開かない症状が改善しないため、 かねこ歯科インプラントクリニックを受診した。 パノラマX線を撮影すると、頬骨が骨折しているのが確認できた。 大病院形成外科を紹介、そちらで全身麻酔下の整復手術が行われた。